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矛盾。

震災からもう5か月が経ちました。
千葉から帰って来て6日。
顔色が良くなり、クマが薄くなり、復活したなぁと思っていた矢先。
長女と次女が口内炎と鼻血を併発しました。
次女は昨日の夜から3回も鼻血を出し、治っていた皮膚の疾患も少しですが悪化しました。

全てが放射線の影響だなんて思いませんけれども
娘たちに症状が出るたびに心配になります。
うちの子たちは、放射線の影響を受けやすい遺伝子なんじゃないかなぁ…と
後ろ向きな憶測をしています。

私が悩んだところで何が変わるわけでもないんですけれど。

ECRR(欧州放射線リスク委員会)のクリス・バズビー博士の講演内容
http://umi238.blog79.fc2.com/blog-entry-70.html
http://umi238.blog79.fc2.com/blog-entry-71.html
http://umi238.blog79.fc2.com/blog-entry-72.html
http://umi238.blog79.fc2.com/blog-entry-73.html

こういう方が仰っている内容や、小出先生のお話や、児玉先生のご意見や
今中先生や木村真三さんが言っていることなんかを見ていると、
うぅむ。考え込んでしまいます。
このままでいいのか。本当に将来的に、何もないのか。ここはまだまだ安全なのか。

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以下、ちょっと長くなりますので、読みたくない方は飛ばしてくださいね。




震災以来、ちょっとブログのカラーが変わったこと、
お気づきの方も多いのではと思います。
私は今まで、自分の感情を活字にして書くことをなるべく避けてきました。
日々の楽しいことだけを書き連ねてきたつもりです。
人にはいろいろな価値観がありますし、
文章という道具を使って感情の部分をお伝えするのには
私自身の文才のなさから言っても、なかなか難しいことが多いような気がしたからです。
文章は、受け止める側の気持ちによって様々に変わってくるものだし、
マイナスの感情をお伝えすることによって誰かが嫌な気持ちになると思っていました。

ですが、震災後考えが変わりました。
福島という場所での現実をお伝えするには、敢えて私の感情の部分をお見せしなくては
なかなか本当のところまで伝わらないのではないかと思ったからです。

正直、いろいろなものを見るたびに考えがコロコロと変わる自分がいます。
何を頼りにしたらよいのかわからない。
国の対応がいいのか。県の対応がいいのか。市の対応がいいのか。
他の国の意見が正しいのか。ネットで拾った情報が正しいのか…。
こんな状況ですので、私の書いたことで嫌な思いをする方、
そして不安を煽られさらに不安になってしまう方、
また、風評被害を煽るな!と憤りを覚える方。
様々な考えの方がいらっしゃるでしょう。

インターネットというツールにのせて様々な情報を書くわけですから
たくさんの方が目にしていらっしゃるのを承知の上です。
とっても無責任なことをしているのかもしれません。

以前も書きましたが、根底にあるのは
「子どもたちの為に今何をしてあげられるか」
ただそれだけです。

十月十日、自分のカラダの中で育て、自分のお乳をあげ、夜泣きと格闘し、
そして誕生日を祝い…。
ここまで何事もなく大きくなってくれた自分の娘たちのために私がやれることを
日記として日々、ここに全て記してきています。


だから、主語は全て「私」。


私がやっていることを誰かに押し付けようなんて思っていません。
考えを、すべて正しいとなんて思っていません。
本当に馬鹿だと自分でも思いますが、まだここは大丈夫だと思っている私もいます。
ここに残りたいし、福島とともに復興に向けて力を尽くしたいと本気で思っています。
行動が矛盾しているのも十分わかっています。結局は自主避難を選択しているわけですしね。

ですがきっと、放射線の影響にも個人差があるのでしょう。
目の前で今までには起こり得なかった症状が現れている娘たちを目の当たりにして
「大丈夫」「安心」を言い続けることは、
私自身はこのまま暮らしたいと思っていてもやはりできませんでした。


これを見てくれている方たちにとっての主語も「私」。
だから、私の行動を見て批判したいことなどたくさんあるんじゃないでしょうか。
それはきっと「家族を想う気持ち」が真剣であればあるほど、悲しくなることがあるのではと。
ただ、私の書いたことで誰かを傷つけたり、悲しませたりすることがあれば、
人としてそれは本当に申し訳ないことをしているなと思うのです。
きっと、ご自分のした選択を非難されているような、そんなお気持ちになるのではないかなと。


ここに残っている人だって、気にしていない人などいない。
大切な友達と話しているとわかります。
どちらかといえば、「暮らしていくためにはもう仕方がない」というあきらめの境地。
温度差を感じつつ、完璧に放射線防御してゆくことはほぼ不可能なんだと。
それでも、やっぱり心配な気持ちは払拭できず、少しでも線量が下がれば
少しの間、ほっとしてみたり。離れられる人がちょっぴりうらやましかったり。
私だって本当ならばすっかり忘れて、ここで暮らしたい人の一人ですから。

ここを離れて、どこかへ避難している方。
お友達のブログで書いてあったけれど、気持ちは大人の転校生のようですね。
テレビや新聞で原発事故の報道があれば、自分だけが大切な家族や仲間をおいて
安全な場所へ逃げてきたような罪悪感。
自分たちだけが普通の生活をしていることへの罪悪感。
故郷のために、力を尽くせないことへの無力感。
千葉にいたとき私は、娘たちの顔色を見てほっとしましたけれど
ずっとそんなことばかりを考えていました。
仲間のことを考えると、外に出て遊んでいる娘たちを見て、
とっても申し訳ない気持ちでいっぱいになって泣けてきました。
そんなことを思う自分のことすら「偽善者」ぶっている気がして
本当に嫌になりました。
離れても、故郷のことを想っていました。
避難したから終わりではなく、きっと苦しんでいるのではと。
完全に割り切って「よかった」と思っている人の方が少ないんじゃないかしら。


ずっとずっと書きたかったことでした。
このことを書くきっかけをくださった方。
敢えてストレートな言葉を残してくださって、本当にありがとう。
正直に気持ちをぶつけてくださったお蔭で
私も勇気をもらえました。


矛盾していても何でもいい。
私はこれからも、同じように福島人としての気持ちをここで書き繫げていきたいと思います。
そして、等身大の自分ができることを、大きくなくてもいいから続けていきたいと思います。
あ、言葉足らずで文才がないのはゴメンナサイ。
最後まで読んでくださった方、ありがとうございました。



2011.8.12 震災から5か月、郡山の自宅にて想う。

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by mikttymama | 2011-08-11 23:48 | 考えること。

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