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福島人支援。

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めまぐるしく時間は過ぎて行く。
書きたいことはたくさんあれど、
最近は言葉にならない。

私は、原発事故以降、ニュースか娘たちの見ているアニメやドラマしか見られなくなった。
バラエティー番組を見ているとなんだか違和感がありすぎて、空しさが募るから。
雑誌も見られなくなった。
夢のようなその雑誌の中の暮らしに、今とのギャップを感じ、現実味を感じないから。


福島の自宅に帰って、友達に会う。仕事をする。
ここに根っこがあるなって、やっぱり思う。
東北道を山形に向けて走り、カーオーディオからふくしまFMの電波が届かなくなると
なんでこんなことやってんだろうな、と毎回悲しくなる。

山形の借り上げアパートに帰って、娘たちの様子を見る。
生きていて、こうして笑ってくれることが、幸せだと思う。
外で遊ぶ姿を見るたび、福島にいる友達とその子供たちのこと、
そして福島に残り仕事をしている夫のことを考え、
なんでこんなことに、ってやっぱり思う。

福島で誰かに会う。
みんなから元気をもらう。反面、行き場のない辛い気持ちも受け取ってくる。
山形で福島の誰かに会う。
みんなが必死で生きている姿に、勇気をもらう。
反面、同じようにやりきれない悲しい気持ちも、受け取ってくる。


そして、全国通津浦々に散らばってしまった故郷の友が、どういう方向に進んでいても、
必ず前に進んでいるというこの紛れもない事実を、とてもとても誇らしく思う。
誰に会っても、立ち止まっている人などだれもいない。
みんな、それぞれに自分の置かれた立場で、懸命に前に進もうともがいている。
それがとても、誇らしい。
みんな、自分のできることを、ギリギリのラインでやろうとしている。


今の福島の、静かな怒りと郷土に対する深い愛。
世代など関係なく。

私はきっと、大切なコミュニティを分断されたことが最も悲しいのだ。
「原発事故と放射能汚染」という同じテーマの中ではあるのだけれども
周りとの温度差。食物の基準値に対する感じ方の違い。
原発事故さえなければ、夫と子供たちを引き離すこともなかっただろう。
元々、争うのがそんなに得意ではない福島人は、
笑いながらあきらめ半分で少しだけ怒った様子を見せる。
伝わらないってよく言われるんだけど、これは多分性分なんだよなぁ。



と、いうような話を、トマト鍋をつつきながらひたすらうんうん、と聞いてもらう。
聞いてもらうのって大事。これって多分、ものすごい福島人支援だと。
全国の皆さん、福島の人に会ったら聞いてあげてください、ぜひ。

その人が、どんな人生を歩み、どんな生活をし、どんなものが好きか、何が大切なのか。
そして、原発事故以降、どんなことに苦しみ、悩み、悲しんでいるか。
100人いたら、やっぱり100通りの人生があるから。
by mikttymama | 2011-10-30 00:19 | 考えること。

杜の都仙台+福島の小さなお料理教室CookingStudio I-e(イーエ)のうちごはん。


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