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母とすじこのおむすび…RECIPE「焼きとうもろこしの炊き込みごはん」。

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かなーり長いですが
私の実家のおはなしです。

福島市の松川町というところで、
コンビニ2件、小さな商店街、Aコープ…
小学校が広範囲に4つと中学校がひとつしかない
人口1万人ほどの町。
小さな酒蔵、金水晶のある町です。

土日のレジャーは、車で30分かけて市内よりのヨークベニマルに行き、
そこで家族でお買い物をすることくらい。
祖父に買ってもらえるたこ焼きと
父と選ぶ本が何よりの楽しみで。


祖父がやっている畑に行っては
じゃがいも掘りをして真っ黒けになって
リアカーの上に乗ったじゃがいもの上にちょこんと座って
おうちまでの道をしゃぼんだまとんだを歌いながら
舗装されていない土の道を祖父と帰りました。


真っ赤なランドセルを背負い、
幼馴染とたんぼのあぜ道をねこじゃらしを持ちながら歩いて通学、
ご近所の桑畑に入って桑の実を食べたりしている幼少期。
秋には、田んぼにたくさんの赤とんぼが飛び、
稲刈りが終わると田んぼに入っていなご取り大会。



なぁんにもなかったけど、
今思えば、何でもある場所でした。



お盆前、実家に帰った時
久しぶりに母と大喧嘩をしました。




うちの母は、私と違ってとても女らしく、
父がいないと、とても生きてはゆけない人。
面立ちも、父似の私と違ってきれいなひとだなぁと今も思います。

実家には、99歳になる私の父方の祖母と、67歳の父が一緒に暮らしています。
祖母は戦争を生き抜いてきた大正生まれの女で、
特に、嫁である母に対しては
とても厳しいことばかり言ってきたように思います。


母は50歳になるまで、看護師の仕事をしていました。
職場から帰ってくると疲れ果てていたためか、
いつもいつも不機嫌そうにしていました。


嫁としても完璧にやろう
仕事も完璧にやろう


いつもピリピリしてばかりいて、
祖母に認めて欲しくて必死だったのではないかと。


私はそんな母がかわいそうでなりませんでした。
祖母は、一人っ子だった私をとてもかわいがってくれていたから、
大好きな祖母と母が仲良くしてくれないことと
母がいつも眉間にしわを寄せて幸せそうに見えなかったことが
すごくすごく嫌でたまらなかった。


母には幸せな顔でいつも笑っていて欲しかったから。



久々に孫たちを連れて実家へいくと、
祖母のことでまた絶望の淵にいるような顔をしていたから


「おばあちゃんはああいう人なんだから、
いい加減認めてもらおうと思わないであきらめたら?
目の前で必死に子育てしている私の方を見ないで
どうしてまだ、おばあちゃんにがんじがらめになってるの?
私だって、助けてもらいたくて泣きたい日があるんだよ!」


と、いってしまいました。
なんだか、弱い母だから、私の方が強いから、
と思ってずっと我慢してきたことが
すごくバカバカしくなってしまって。


あ、なーんだ。
わたしもただ単に、甘えたかったんだなー。


お盆が過ぎてもまだなんとなく許せない心の狭いワタシ。。

で、母にしてもらったことを思い出してみました。
母の得意料理は、唐揚げとポテトサラダ。
誕生日には、にんにくたっぷりの醤油味の唐揚げ、
そして卵の黄身とトマト、ブロッコリーで飾られた
ポテトサラダがどかーんと並びました。
近所のお友達をよんで、休みの日にお誕生会をしてくれたな。

仕事忙しかったのに、授業参観にも顔だけ出してくれて、
15分しかいなくて夕方かえって来た時に怒ったっけな。


何年生だか忘れちゃったけど、ミシン苦手なのに、
一緒に布を選びに行ってベッドカバー作ってくれたっけ。

あ、今はなき高小沼グリーンランドに行った時、
一緒にゴーカートに乗ったら、
運転免許のない母はコーナーを曲がり切れずに突っ込んで
タイヤを2個ぶっ飛ばして、
係りの人が飛んできたっけなー。
張本人の母だけがもう一回乗りたいと言って
係り員の方に止められてすごく恥ずかしかった(笑)。


そうそう、ガールスカウトのキャンプが終わった時、
解散場所にみんな車で迎えに来るのに
一人だけ自転車でお迎えにきて。
高学年だったから恥ずかしくって、責めたらわんわん泣かれて。
あー、こりゃもう、反抗期とかこの人は無理だな、
死んじゃうなと思ってそこで反抗期前だったけど反抗するのあきらめたっけ(笑)。


高校生になって、寝坊して朝ごはん食べられないと
必ずアツアツの巨大なおむすびをアルミホイルに包んで、
「ほら、食べな!」って渡されたっけ。
自転車乗りながらこんな熱いおむすび食べられないし
朝電車の中でなんて恥ずかしくて食べられないよ。
一限目始まる前に、おなかが減った状態で食べてた。

決まって入っているのが祖母が漬けた梅干しか筋子。
「筋子がうまい」と伝えたら
それ以来、筋子のおむすびしか出て来なくなって。
筋子以外も食べたい日もあるんだけどな(笑)。



「みきちゃんだって、いつもお母さんのすることは認めてくれないよね」
って喧嘩のとき泣きながら言われて、
また自分のこというんだね、って頭にきたけれど。



こうして母が私にしてくれたことを思い出して、
そして気づいたんです。



必死で子育てをしていたとき、
母だって叫びたい日があったはずだ。

あぁ、この人は、自分の感情を伝えるのがすごく下手なだけなんだな。
でも、確実にしてくれたことがあって、
今、私が母親になれている。
私自身を、母は確かに育ててくれていた。


母は母。私は私。
でも、私の母は、彼女だけだから。

よし、筋子のおむすびに免じて、ゆるしてあげよう(笑)。




さて、今日は、とうもろこし1本でできる
簡単炊き込みごはん。
味付けのお醤油は、あとがけで調整しても◎。
芯を一緒に炊き込むのが美味しいとうもろこしごはんを炊くコツです。



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焼きとうもろこしの炊き込みごはん
■材料:5~6人分
米3合、とうもろこし1本、A(醤油大さじ2、酒大さじ1)、バター20g、パセリ(あれば)少々
■作り方
①トウモロコシはグリル又はフライパンで焦げ目がつくまで焼く。
②①が冷めたらトウモロコシを包丁でこそげ取る。米を研いで少し少なめに水を合わせ、Aを入れて軽く混ぜる。
トウモロコシ、トウモロコシの芯を入れて普通に炊く。
③仕上げにバターを入れて混ぜ、盛り付けたところにパセリのみじん切り、お好みでブラックペッパーをかけて出来上がり。











by mikttymama | 2016-08-29 12:35 | おうちごはん(麺・ご飯もの)

杜の都仙台+福島の小さなお料理教室CookingStudio I-e(イーエ)のうちごはん。


by ミキティママ